【私的大河ドラマ論~「光る君へ」によせて】
2024年07月19日
降雨のあとはお約束の酷暑へと、過ごし辛い毎日が続いております。
さて本年大河の趨勢ですが、ひとことで言って“予想外に”面白いです。
開始早々は、合戦シーンのない大河が視聴率を稼げるのかとみる向きもいたそうです。
確かに、血沸き肉躍るのが大河の醍醐味であり、見どころであるのは事実です。
しかし開始早々からの視聴率10パーセント越えは、このジンクスが根拠のないものであることを証明しました。
ただ、登場人物の殆どが「藤原姓」のため、人物整理が殊の外難解ではあります。
また藤原道長(主人公)の知名度って、藤原姓の偉人の内で、どれ程の認知度を持つんでしょう。
少なくても、平姓の清盛、源姓であれば頼朝あるいは義経よりは見劣りする気がします。
また、同じ藤姓であれば、鎌足、不比等、純友あたりと比較していかがなものでしょう。
個人的には、道長は権勢をほしいままにし、自慢げに一首詠んだ人物という以外には、後はようとして知れません。
しかしその中、平安中期の婚姻制度、また呪術の効果や霊魂の存在が厳然と信じられていたことなど、時代背景への関心が尽きることはありません。
更に更に別な見方として、華やかな宮中ロマンスが全編を覆っているのも、(老齢の私も)少なからずドキドキさせてくれます。
これからの後半、関ヶ原も応仁の乱も登場しない時代、どうドラマは転結されるのか、見続けていこうと思っています。