「私的大河ドラマ論『麒麟がくる』によせて」~その四~(麒麟の足が遅すぎる)
2020年12月08日
いよいよ光秀が運命の京の町へといざなわれ、記録に残る後半生が描かれ始めました。
ここまで話数を重ねること34話(12/6放映)。予定される全44話から差し引くと、残りジャスト10話。
いやもうあと、たった10話しかありません。そして主人公(光秀)の残りの重要エピソードを数え上げると・・・・。
これがあるわあるわ・・・面白い場面が、これでもかと言うくらい山積みされているんです。
ざっと書き連ねても、主君義昭との決別、足掛け5年に及んだ苦悩の丹波攻略戦、同士松永久秀及び荒木村重の謀反と、家臣斎藤利三の帰属問題から生じた信長との確執。
そしてクライマックス本能寺の変への、大いなる動機となったと考えられる四国国分と信長の変心。これでは相当はしょらない限り、丁寧に描くなんてムリです。
これはコロナ禍で合戦シーンの削減から、フィクションシーンが多く盛り込まれることになったシワ寄せなのでしょうか。
だとしたら、あまりに残念過ぎる顛末です。で、その憤懣やるかたない気持ちを静めるため、ここごく最近、個人的興味から城跡を訪ねています。
休みの日でも、現地で出会う人は数名しかおらず、ソーシャルディスタンス上も何ら問題ありません。逆に、館跡の解説板に、「ここで落城の折、数百人の武士が自害しました」
なんてあると、風で触れ合う梢の音や、小動物が草むらを走る音に、ビクッとしたりします。それでも何気ない山の頂に、巨石がいくつも転がっていたり、明らかに人口の側溝など見つけたときには、意味もなくゾクゾクしたりします。下記の数点は、その折のスナップ数点になります。
写真の順に紹介いたします。①~②大桑城、a~d 小谷城
①大桑城(おおがじょう)模擬天守(山県市)
②大桑城登頂部408mから遠望
a.小谷城頂上曲輪跡(滋賀県長浜市)
b.小谷城登頂部495mから遠望
c.小谷城清水谷口にある巨大な堀切り
d.近くの道の駅に立つマスクする浅井三姉妹